IFC-PCI7ESAU2に挿した40GB SSD、80G HDDを使う。
大容量を使ったPC-98のブログや記事は多いが、全容量をWIN2Kに使用するものばかりで、筆者のようなWIN・DOS混在環境は無かった。
試行錯誤で悪戦苦闘したので、メモとして残す。
Aドライブ( 2000M):FAT16/DOS起動
Bドライブ( 2000M):FAT16/DATA
Cドライブ( 2000M):FAT16/Win98
Dドライブ( 6000M):FAT32/Win2K起動
Eドライブ(28000M):NTFS /Win2K専用DATA
を想定。
PC-9821Xv13/W16R(K6化済)で作業。
2016/01/22
40GSSD、80GHDD対応させた。
SATAカード対応の内容はPC-98 SATAカードを使うに別記した。
問題 †
大容量HDDの場合、MS-DOS6.2インストーラーが動かない(エラーを吐いて落ちる)。
自力でしようにもファイル名を正しい名前に変えることが困難のため、難しい。
⇒別個体の8G未満のHDDに一旦DOSをインストールし、sysコマンド後に丸ごとコピーし直すしかなさげ。
事前準備 †
- HDD用ツール
- カードドライバー
OSインストール時に必要。IFC-PCI7ESAU2の場合はPC-98 SATAカードを使うに必要なドライバーのアドレスを記載。
- その他
- PC-98用起動用フロッピーディスク(DOS、Win98等でフォーマット)
判明していること †
- FDISK(Win98 PC-98版)で領域を確保した時点でPC-98 IPL情報が書き込まれる。確保前はEXIDE32Gはエラーで弾かれるが、確保後はEXIDE32G、IPL書き込みとも成功する。
- DISKINITは、IFC-PCI7ESAU2に繋いでいるHDDは認識できない。オンボードIDEで認識可能(SATA→IDE変換を使用)
- DISKINITを実行する理由はIPLを書き込むため。FDISK(Win98 PC-98版)の領域確保でIPLが書き込めるのでDISKINITは使用しない。
- 大容量のHDD(32G以上?)を対象に、MS-DOS6.2 FORMAT.EXE/Hを実行すると「run-time error R6003 - integer divide by 0」ですぐに落ちる。
作業手順 †
以下、PC-98機で作業する
- IFC-PCI7ESAU2をPCIスロットに刺す
- IFC-PCI7ESAU2にHDDを繋ぐ
- 事前に作成した起動ディスクを入れ、電源をONにする
- NEWHDでパーティション情報をきれいにする
NEWHD.COMを起動→I:IDE-HDDを指定→HDD接続されている番号を指定
- 再起動する(起動ディスクは入れたまま)
- EXIDE32Gを実行しIPL情報が何もないことを確認する
- FDISKで大容量サポートY後に領域を32M確保、そのまま領域解放する(確保した時点でIPLが書き込まれる)
- EXIDE32Gを実行する。以下を選ぶ
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動作モードを次の2つから選択して下さい (↑↓キー)
●⇒0. 内蔵IDE HDDの BIOS認識容量を8063MB以上へ拡大する(従来からの互換)
1. 内蔵IDE HDDの BIOS CHSパラメータをSCSI互換にする(SCSI変換時に便利)
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★ 32GBを超過したHDDに対するパラメータを次から選択し, その番号を入力して下さい.
0. 32GB以下と互換(超えた分を使わない)
1. IFC-USP で32GB?60GBの場合と互換 [ 15ヘッド/128セクタ ]
2. EXIDE32G V2.0までと同じ [ 16 or 15ヘッド/252セクタ ]
3. SCSI互換で最大(120GBまでOK) [ 15ヘッド/255セクタ ]
●⇒4. PK98-MISTRESS9ボードと互換(127GBまでOK) [ 16ヘッド/255セクタ ]
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- EXIDE32G /Iを実行し、EXIDE32Gが組み込まれていることを確認する。
- 電源を落とし起動ディスクを抜いてから再度電源を入れる。
- メモリーチェック後からFキーを連打。「フロッピーを入れてリターンキーを押してください」の画面になったら、事前に作成した起動ディスクを入れてリターンキーを押下する。
- FDISKで以下のように領域確保する。
注意(1) FDISKの仕様で総容量、空き領域が64GB以上の時は表示がおかしくなる。表示されている空きサイズ以上のサイズを入力する場合は「%」入力で入れる(30%、50%など)。空き容量は空きが64GBを切った場合は正しい残りサイズが表示される。
注意(2) DOS領域などFAT16にしたい場合は大容量サポートをNで実行する(YだとFORMATX.EXEがFAT32にしてしまうため)。混在させる場合はFAT16、FAT32のたびにFDISKを再起動して大容量サポートを選びなおす。
注意(3) FAT16の場合に2GBを指定する場合は2000と入力する(最大の2047を入力したらダメ。FORMATX.EXEの仕様)
大容量サポート | N |
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領域No | 名前 | サイズ | アクティブ | BOOT可否 |
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領域1 | MS-DOS 6.2 | 2000M | アクティブ | 可 |
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領域2 | DATA | 2000M | アクティブ | 不可 |
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領域3 | Windows98 | 2000M | アクティブ | 可 |
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大容量サポート | Y |
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領域No | 名前 | サイズ | アクティブ | BOOT可否 |
---|
領域4 | Windows2000 | 6000M | アクティブ | 可 |
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領域5 | WinDATA | 28000M | スリープ | 不可 |
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- FORMATX.EXEを起動し以下でフォーマットを行う
領域No | Win2000起動 | 種類 |
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領域1 | 無し | FAT16 |
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領域2 | 無し | FAT16 |
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領域3 | 無し | FAT16 |
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領域4 | 有り | FAT32 8KB |
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領域5 | 無し | FAT32 32KB |
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(クラスタサイズ参考)
領域サイズ | マイクロソフトクラスタサイズ | まりも氏推奨クラスタサイズ |
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8G未満 | 4KB | 8KB |
8G~16G未満 | 8KB | 16KB |
16G~32G未満 | 16KB | 32KB |
32G~64G未満 | 32KB | 32KB |
64G~128G未満 | 32KB | 32KB |
128G以上 | 32KB | 作るべきでない(Win98で問題が出る可能性がある) |
- 電源を落とし起動ディスクを抜いてから再度電源を入れる。
- メモリーチェック後からFキーを連打し「フロッピーを入れてリターンキーを押してください」の画面になったら、MS-DOS6.2 ディスク1を入れてリターンキーを押下する。
- DOSインストール画面はキャンセルする(HDDが見えないため)。
- SYS A: B:でシステムを転送する。
- 別HDDに入れたDOSディレクトリを丸ごとコピーする(DOSINST.EXEが正しく動かないため)。
- 電源を落としMS-DOS6.2 ディスク1を抜いてから再度電源を入れる。
- メモリーチェック後からFキーを連打し「フロッピーを入れてリターンキーを押してください」の画面になったら、Windows2000 セットアップディスク1、CD-ROMドライブにWin2000ディスクを入れてリターンキーを押下する。
- Windows2000 Setup画面の下にF6なんとかのメッセージが出たらF6キーを連打する。
- Win2000 セットアップディスクDisc2と交換する。
- Speなんとかのメッセージが出たらSキーを押し、Silcon3x12ドライバーが入ったFDを入れEnterキーを押す。WinNT+2000用ドライバーを選択しEnterキー。再度Enterキーで抜ける。
- Win2000 セットアップディスクDisc3と交換する。
- Win2000 セットアップディスクDisc4と交換する。
ここから先は普通にWin2000セットアップと同じ。
Windows2000が起動したら、最新のSilcon3x12にアップデートする。